経営サポート、決算対策 資産税・不動産コンサルティング (77 )

2014/01/23
不動産賃貸業における事業的規模

年も明け、もうすぐ毎年恒例の「確定申告」の季節がやって参ります。

この中で、特に「不動産」をお持ちの方、言い換えれば「不動産所得」の申告が控えていらっしゃる方へのお話をします。

 

最近税務署より、「不動産所得の申告が正しくないと思われる方へ通知を行っております。」というご連絡を税理士も受けております。

その中で、特に問題にあげられると思われる、「不動産賃貸業における事業的規模とは?」について言及したいと思います。

 

不動産賃貸業の場合、「事業的規模」なのか「事業的規模以外」なのか、これにより税の取り扱いが異なります。

青色申告者が「事業的規模」で行っている場合、10万円の控除ではなく65万円の控除を適用できるようになります。
また、「事業的規模」である場合に限って、「青色事業専従者給与」といって例えば奥様などが事業にかかわっていれば、一定の届出を行う事で給与として支給する事が可能です。
このように、税制上のメリットを受けられるのですが、そもそも「事業的規模」とはどのような基準で誰が判断する事なのでしょう?

 

ご存知の方は、「5棟10室基準」という言葉を聞いた事があるかもしれません。

 

これは、
①アパート等については、独立した室数がおおむね10以上
②独立家屋の貸付はおおむね5棟以上であること

 

以上の一つでも当てはまれば、事業として行われているとみなすものです。(駐車場などは5台を1室としてカウントします。)

 

さて、ここで考えて見てください。ワンルームを10室、1室5万/月で貸し付けてある場合、もちろん事業的規模に該当し上記特典が受けられます。
では、100平米のマンションを2室所有しており、1室あたり40万/月で貸し付けている場合、5棟10室基準を満たさないので事業的規模とは言えないでしょうか?
収入として2室×40万×12か月=960万円/年収入 となり、先ほどのワンルーム10室(600万)を上回るわけです。

 

このようなケースの場合、直ちに事業的規模が否定されるわけではありません。
この場合、先に述べた5棟10室基準(これを形式基準といいます。)ではなく、「実質基準」に当てはめて検討するのです。

 

裁決事例によれば、事業的規模の判定は、

①営利性、有償性の有無

②継続性、反復性の有無

③取引に費やした精神的、肉体的労力の程度

④事業を営む者の経歴、社会的地位、生活状況

などを総合的に加味して判断すべきであるとしています。

 

例えば、先ほどの事例のように、貸先は2件だが、売上は1,000万近くに上り、しかもその業務に相当の時間と手間を費やしている場合には、裁決事例で示された基準や社会通念に照らせば、事業的規模と言えるケースも出てくると思います。

 

しかも5棟10室基準でも「おおむね」なんて示しており、なんだかあいまいですよね?9室だとどうなんでしょう?

 

このようなケースに該当される方は、顧問の税理士、または所轄の税務署に相談すると良いと思います。

税法はこのように時として本当に解釈があいまいですねー。だからこそ、私たちがいるんですけどね。

 



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